らむ日記

何かしらの感想です。

佐野史郎と江戸川乱歩の親和性高すぎて草

 

もうタイトルのまんまなんですが。

 

94年に乱歩の生誕100周年を記念してTBSで放送された「乱歩〜妖しき女たち」を観たんですよ。

U-NEXTで定期的に乱歩って調べては古いドラマを観てるんですが、たぶんこれは最近解禁されたんだと思います。たぶん。

 

佐野史郎って俳優さん、名前は知ってるし顔も見たことあるんですが如何せん普段テレビを全く見ないので何に出てた人かはあんまり知らなかったんですよね。

テレビ観ないどころか我が家は地上波が見られるテレビないですし。

ちょっと独特な役をやる人?くらいのイメージしかなかったんですが、the「乱歩の小説に出てくるような」ですね!

 

出立ちの怪しさといい笑顔が想像できないところといい、正統派イケメンじゃないとこもまた良い。

30年前のドラマだったんで今見ると結構古いんですが、30代?くらいですかね。

正統派ではないとは言えシュッとしててかっこいい。

調べたらドワンゴオリジナル作品で乱歩の鏡地獄の朗読をしてたり乱歩のお孫さんである平井憲太郎氏と対談イベントをされてたりと何かと乱歩とのご縁がありそうな俳優さんでした。

俳優さんの朗読イベントは結構行きたかったかも…!常にアンテナ張ってないとあかんですね。

 

肝心の「妖しき女たち〜」に関してはまぁ…オチ以外はまずまず。テンポも良いし、乱歩作品のいろんなエッセンスをちょっとずつ詰め込んだ系にしてはとっ散らかってもなく良かったです。

 

オチはなんかまぁ…良くも悪くも乱歩作品の映像化にありがちな、ぶん投げやり逃げあとは任せたパターンだったのが残念。

最後にしっかり乱歩の座右の銘(?)である「うつし世は夢、夜の夢こそまこと」の文言が出たあたり乱歩に関する最低限の知識は感じられたので良しとしましょう。

 

あとはなんと言うか、やっぱ露骨なエロいらんのよなぁ…

劇中も若干そういうシーンはありましたが個人的に乱歩作品の1番のテーマはエロではないので、あんまりそこにフォーカスしないで欲しいんだけどなと。

もちろんエロもテーマの一つではありますが、それはあくまでも「エログロ」であってエンタメとしてのエロじゃないんです。

近年の乱歩の小説を映画化!系はもう、失礼なんですけど無名女優の濡れ場解禁作品にされがちなので全然期待しないんですよね。

小説と映画だとそもそも媒体が違うので同じ題材同じ作品でも受け取り方ももちろん違うし…とか色々しょうがない部分もあると思いますが、にしてもなんかなぁ…やっぱり映像作品だと乱歩っぽいエロを感じられないです。SM的な要素も確かに乱歩作品のテーマとしてあるはあるんですけど映像になると途端にただのエロになるというか。難しいとこですね。

 

というか私、大学の卒論で乱歩について書いたほどファンやってるのに豊島区にある旧乱歩邸行ってない。大人になったのに全集も買ってない。

久しぶりに乱歩世界に浸れて色々思うところありだったので、1人で細々趣味として研究していこうかなってきっかけになりました。ありがとう佐野史郎。